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ペットフードに関する獣医師の考え |
商品化されたペットフードとそれが動物の健康に与える影響を獣医師はどのように
考えているのだろうか。 98年春、APIと動物の権利のための獣医師協会(Association of Veterinarians
for Animal Rights = AVAR)は質問調査を行った。
APIプログラムの顧問である
Elizabeth Colleranが質問を作成し、回答用紙をAVARに属するすべての獣医師と獣医
師を目指す学生に郵送した。 回答を寄せてくれた獣医師のほとんどが、商品ペットフードの質と動物に与える健
康への影響に関してAPIと懸念をともにしている。
回答者は犬や猫の病気の多くが「栄養状態」によってある程度もしくは大きな影響 を受けていると考えている。栄養状態に最も影響を受けるとされている動物の病気は 以下のものである。
- 肥満
- 炎症性腸疾患
- 歯の疾患
- 糖尿病
- 慢性腎不全
犬にみられる発育性骨疾患と猫にみられる尿道疾患も栄養状態に大きく左右される
とみられている。 「臨床経験から、病気の多くがペットフードに起因していることがわかった」とあ
る獣医師はいう。
このほか、「信じがたいほど質の低いペットフードのため、犬や猫
の慢性疾患や退行性疾患が増えてきていると思う」といった意見もあった。
上のような病気を治療する一環として、ほぼすべての獣医師が食事を変更させると
答えている。回答者の約8割は、健康なペットの飼い主にも食事のアドバイスを与え
ている。
ペットフードはブランドによって質的な差があると思うかといった問いに対し、65
%の回答者が「まったくその通り」と答え、29%が「多分その通り」と答えている。
また、フードの中身の質、臨床的経験、入手のしやすさ、嗜好性、価格、企業のテク
ニカルサポートおよび給与試験と研究がなされているかといった点に基づいてフード
ブランドを勧めるようにしているという。
調査の回答を寄せてくれた獣医師の9割以上がペットフードに対し懸念を抱いてい
ると答えている。 「人の口にできないものが、ペットにとってよいわけがあるでしょうか」とある獣
医師はいう。このほか、「いわゆる『ゴミ入れゴミ出し』ですね。ごみ袋の中から適
切な栄養を与えられると思いますか?私は思いませんね、動物は自然食を必要として
いるのです」という意見も。 新鮮な自然食については多くの獣医師から関心が寄せられている。4分の3以上の回
答者が、病気の治療として手作り食を「勧めることが多い」か「機会に応じて勧め
る」と答えている。
しかし、健康なペットに手作り食を勧める獣医師は少数である
飼い主が手作り食で適切な栄養を与えることが可能かどうかという懸念を示す獣医 師が何人かいる一方で、ペットを愛する飼い主を信頼する医師もいる。「長年にわ たって新鮮な自然食をという草の根運動が育ってきましたが、獣医師はそれについて行くだけといった状態です。飼い主さんが食事について獣医師よりも深い知識をもっ ているということを我々は恥じねばなりません」とある回答者は書いている。
3分の2以上の獣医師が、ペットフード会社は自社製品の正しい情報を開示していな
いと考えている。また、商品フードの氾濫や製造元の宣伝文句を遺憾に思っている獣
医師は多い。
「栄養学に関する獣医学論文をいくつも読み、質や効果の違ったブランドを置く
「比較ショップ」の実現はほとんど無理であると思いました。私が最も心配している
のは、獣医師も素人も情報を与えられず質の高い選択をできないということです」と
ある医師は書いている。
「ペットフードに関して正確な情報を得ることは難しいでしょう。人間の食品も同
じですが、公正とはとても言えない広告や宣伝ですからね。ほとんどの情報は製造元
が出しているわけですから」といったコメントも。 回答者は、ラベル表示の規格化と肉や穀物の質と正体、消化性、栄養の一覧表、副
産物の正体、保存料、与える際の注意書きなどを求めたいと答えている。
APIは獣医師や市民からの要求がペットフード会社に圧力をかけ、こういった情報
をもっと開示させることができればと願っている。私たちの伴侶である動物に将来
もっと良質なフードができればと考える。
回答者の多くは上の目標に同意してくれた。
ある獣医師はいう。「ペットフード会
社は今日の自社製品の中身を詳細に調査されるのを、長い間のばしのばしにしてき
た。消費者のほとんどが自分の買っているフードに何が行われているのか気付いてい
ない。もうそろそろそうしてもいい頃だ。幸運を祈る!
」また、ある獣医師は現在の
状況をこうしめくくった。「アメリカ市民が犬や猫のフードに何が行われているのか
を知ったら、商品を買う際の選択に重大な変化が現れるはずだ」と。